放送大学 千葉学習センター

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住所:千葉県千葉市美浜区若葉2-11MAP
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【放送大学千葉学習センター/インタビュー】
知的好奇心を刺激し、ワクワク充実した毎日を過ごせる放送大学

放送大学 千葉学習センター

178日前

<インタビューにご協力いただいた皆様>放送大学 准教授/矢口 貴志氏・放送大学 教養学部人間と文化コース/林 智絵さん・放送大学 教養学部自然と環境コース/澤田 葵さん


社会人のための生涯学習機関として創立40周年を迎えた放送大学。テレビ、ラジオ、インターネット、Zoomを活用したライブWeb授業に加え、各都道府県に置かれた学習センターでは対面式の面接授業も実施。大学開設からこれまでに延べ130万人以上が卒業している。

放送大学の大学課程は、教養学部教養学科のみの1学部1学科。教養を身につけると共に職場や実生活で活かせる専門的な知識を得ることが可能だ。用意されている学部は「社会と産業コース」「生活と福祉コース」「人間と文化コース」など6種類。大学卒業資格を満たす全科履修生や、任意の科目だけを選べる選科履修生など4通りの履修スタイルが選べる。

学部の講義とは別に、少人数でテーマごとの専門分野を学べるミニゼミも毎年行われており、2023年4月からは10講座を開講している。今回は「生活環境中のカビ」を担当する千葉大学真菌医学研究センター准教授 矢口貴志氏と、同ゼミを受講している林智絵さん、澤田葵さんによる対談を行った。


澤田さんと林さんは意外な場所で知り合ったと聞きました

林:昨年の秋に東京理科大学の理窓会記念自然公園で開かれた日本菌学会関東支部の菌類観察会でした。

澤田:私も元々カビや菌類に興味があったのでその観察会に参加したら、きのこについてとても熱く語る女性がいて。それが林さんだったのです(笑)。

林:初対面でしたけど澤田さんも菌類に詳しくて、なんだか私と同じにおいがしたもので(笑)。

澤田:それで、お話しをするうちに林さんが「実は今、放送大学で菌類を学んでいるのです」と。大学院まで続けていた菌類研究を再開したいと考えていたので、放送大学ならその夢が叶うと思い入学を決意しました。


ミニゼミについて教えてください

矢口:本年度は10のミニゼミが実施されていまして、私のゼミは「生活環境中のカビ」をテーマに月1回、3時間の講義を行います。放送大学の学生さんは学ぶことに積極的な方が多いですから、最初の30分でその日のテーマについて私がお話をして、そこから山のような質疑応答があって(笑)。その後は各々で観察したり意見交換したりと、かなり学生主体のゼミになっています。

澤田:私は中学生の頃から矢口先生をテレビで拝見していたので、ご本人から直接指導してもらえるなんてまたとない機会と思ってミニゼミに応募しました。

林:私の場合はこれまで鈴木先生、根田先生に師事してきのこを研究してきました。担子菌というきのこを作る菌類のことも学びました。きのこを研究しているとカビの世界はとても広くて複雑で…。

澤田:私が学んできたのは植物の病気を誘発する菌類やカビだったので、矢口先生が専門にされている医真菌のことはまったく触れてこなかったのです。

矢口:我々の世界では一般にカビ、酵母、きのこの3つを合わせて菌類や真菌と呼んでいます。なので、おふたりが学んでこられたカビやきのこは、私のやってきた医真菌、ヒトに病原性を示す真菌(カビ)の研究とは若干違う分野なのです。

林:きのこを培養しているとカビが発生するから、カビ自体は身近な存在でした。でも、私ひとりでカビについて深く調べるのは大変なことで。真菌を長年研究されている矢口先生が4月にミニゼミを開講されると聞いて飛びつきました。

澤田:それ、すごく分かります!興味があるから知りたい、学びたいと思っても、自分で新しい分野を開拓していくってなかなか難しいですからね。


ミニゼミの魅力はどんなところでしょう?

林:一流の先生に最先端の学問を教えていただけるのはとても貴重な時間だと思います。

澤田:いつか会いたかった先生に学べるって、すごいことですよ。あと、一般的な大学の講義とは違ってここにはいろんなバックグラウンドをもった方が集まるので、いろんな物の見方、考え方に触れられるのも面白いです。

林:それは絶対ある!澤田さんが20代で私が50代でしょう、上には80代のゼミ生もいますからね。いろんな目線があるから、お話ししているだけで本当に面白いのよね!

澤田:好きなことに没頭している、夢中になって学んでいる人って「若い」なって思うことはありますね。

矢口:それは教える立場の私も実感しています。10代、20代の大学生、研究生とは違った視点で物を見る方が多いと、いつも驚かされています。おふたりを始めとても熱量のある学生さんばかりなので、そういった積極的な研究姿勢というのは刺激になりますし、私も見習わなくてはと思っていますよ。

澤田:矢口先生はテレビにも出演されてきたので、一般的なカビの知識から踏み込んだ知識まで…聞いていてどんどん興味が湧いてくるお話をされるのです。時折出てくるユーモアがあるお話も含めて。ゼミのテーマもですが、矢口先生がとても魅力的だと思っています。

矢口:そんなの初めて言われたなぁ。(照笑)

林:学生も個性豊かで魅力的な方が多いけど、放送大学の先生も魅力的ですよ。(笑)ゼミに参加してまだ数ヵ月ですけど、カビの世界を知れば知るほどカビの面白さにハマっていますし、矢口先生に出会ったことで研究意欲が加速したといいますか、研究熱がより高まったと思います。

矢口:我々の研究は自然科学を相手にしていますから、学生さんは素直な目で自然を見る方が多いですね。ずっと研究畑を歩いてきた私だと余計なフィルターがいっぱいかかってしまいますので、学生さんと接していると初心を思い出させてもらうこともあります。


あなたにとって放送大学で学ぶとは?

林:論文を書くとか学位を取るのはもちろん大切なのですが、やっぱり学んでいる時のワクワクは他では味わえない喜びです。不思議だな、面白そうだなと思ったことを研究して、いつか大きな発見に繋がったらいいなと思っています。

澤田:放送大学で一緒に学んでいる皆さんは、いつでも好奇心がいっぱいで学ぶのが楽しそうだなって思います。4月から学生になってつくづく思いますが、学びたい欲って無限ですよね。分かっていることを知ることも大変なのに、分かっていないことも無限に広がっているっていう感じで。放送大学は何かを知ろうと思うきっかけを与えてくれる場です。


皆さんの今後の目標を教えてください

林:来年、青森で開かれる日本菌類学会で論文発表をしようと思っています。

澤田:あっ、林さん本気ですね。

林:今年の熊本学会の時にみんなで熊本城に誓ったのです。「来年の青森学会に行くぞ!」って。と言っても、いろんなデータを取りながら論文を書く前のプレ設計をやっている段階で。まだテーマも絞りきれていないから、いくつか候補を挙げられたら矢口先生に相談しながら進めるつもりです。矢口先生、よろしくお願いします!

矢口:分かりました。林さんが本気ならいつでも(笑)。

澤田:私は放送大学で好きな菌類の勉強を長く続けられたらなと思っています。あといつかやりたいと思っていることなのですが、私はカビ図鑑でこの世界に興味を持ったので、今度は自分で発信していく側になりたいという夢があります。美しい菌類の写真を撮って発信していくとか。自分の学問を究めつつ、沢山の人に菌類に興味を持ってもらえるような、「菌類が好き」って言ってくれる人が増えたらいいなと思っています。

矢口:年齢的にも研究生活の最終段階に差し掛かっていますので、自分の研究の原点に立ち返って土壌などからカビを分離してみようかと考えています。新たな発見に結びつかなくても「カビは多くの生態系に影響を及ぼす微生物である」と改めて実感できたらと。

林:あと、青森学会とは別で、図書館に所蔵されている古い本についたカビの研究もしています。実際に分離培養したら思っていた以上にいろんなカビや酵母菌が出てきて。この研究を進めたら、図書館資料のカビ対策にも何かしらの成果が出せるのではないかと。本に付いたカビって何を栄養素にしているのかも個人的に気になるので、しばらくは本のカビについて深めたいと思っています。

澤田:林さんって本当に好奇心旺盛ですよね。

林:放送大学にいると研究熱が下がらないのよ~。

一同:笑


放送大学に興味を持っている読者へのメッセージ

矢口:放送大学は知的好奇心を刺激して、新しいことに挑戦する意欲や新しいアイデア、視点を得られる場所です。これはご自身の成長、発展に大いに繋がることでしょう。一度、放送大学の授業を受けてもらえば実感してもらえるはずです。

澤田:働きながら、主婦をしながら、あるいは老後に好きなことを存分に学べるのが放送大学です。ご自身のスタイルで学生生活を送ることができますし、入学したあともいろんな学問に出合えると思いますよ。

林:好きなスタイルで学問ができる。これに尽きますよね。放送大学のある人生って、本当に楽しいしワクワクできるし、とっても充実していますよ!


<プロフィール>

矢口 貴志/やぐち・たかし

1961年、長野県出身。早稲田大学理工学部にて微生物の研究を始め、同大学院博士前期課程修了後は製薬会社にてカビの有用物質の研究に従事。2003年より千葉大学真菌研究センターで病原真菌の研究を続けている。


林 智絵/はやし・ちえ

1970年、千葉県出身。子育ての一助にと児童心理学を学ぶため、1993年に放送大学へ入学。ある年に受けた菌類の生体についての面接授業で菌類の面白さに魅了され、卒業と再入学を経て9年ほど菌類研究に没頭している。


澤田 葵/さわだ・あおい

1998年、福島県出身。高校生時代に手にしたカビ図鑑がきっかけとなりカビに興味を持つように。大学院まで菌類の研究を行ったのちに社会人となるが、2022年に開かれた日本菌類学会で放送大学を知り、2023年に入学。


※この記事は2023年10月現在の情報をベースに作成し、更新しております。内容が変更になっている場合もございますので、詳細は放送大学または、放送大学千葉学習センターの公式ホームページをご確認ください。



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